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骨移植・骨造成

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骨移植・骨造成

顎骨の量(幅、高さ)が不十分で、通常の方法ではインプラントが埋入できない場合があります。こんな場合、以前はインプラント治療をあきらめなければなりませんでした。 しかし技術、材料の発達によって、顎骨を造り出して、インプラントを埋入できるだけの骨量を確保するために、様々な方法が考えられ、 確立されてきました。これが骨造成です。患者様自身の、下顎などの豊富にある部分の骨を採取して不足部分に移植する、自家骨移植。骨に置換する人工材料 を、不足する部分に補填する方法。両方を混合する方法などがあります。骨が不足しているから、インプラント治療は無理と言われた方は、一度ご相談ください。以下に、おもな骨造成の方法を示します。

1 遊離自家骨移植術

患者様ご自身の、他の部位の骨を採取して、骨の高さ、厚みが不足しているインプラントを埋入する部分に移植する方法です。患者自身の骨を「自家骨」といい、これを切り離して、移植しますので、「遊離自家骨移植術」と呼びます。 人工材料を使って骨造成を行った方が、患者様の体の負担は小さくて済みますが、人工材料では困難であったり、自家骨を使った方が、有利、確実である場合は、自家骨移植を選択します。 骨誘導能(骨を作る細胞を呼び寄せる能力)、骨伝導能(骨が新しくできやすくする能力)、免疫学的問題など、骨造成のための補填材として、必要な条件すべての面において、自身の骨が最も優れた材料なのです。 欠点は、採取するのに、手術が必要ということだけです。 インプラントを埋入する部位にもよりますが、おもに、患者様の智歯の周辺、あるいは下顎骨の中央、オトガイ部から、骨を採取します。以前は、大量な骨が必要な場合に、腰骨(腸骨)から採取することもありましたが、骨補填材の改善、術式の改良により、腸骨移植は現在ほとんど行いません。 以下に、遊離自家骨移植の症例を示します。

自家骨移植の例

(1)下顎臼歯部

下の写真は40代女性。右下顎臼歯の虫歯と歯周病の状態が悪く、抜歯されたのですが、歯を支える歯槽骨が、大きく吸収されてしまっていました(黄色⇒)。インプラント治療を希望されていたのですが、下顎骨の中を通る神経(赤色⇒)が近接していて、骨が不足しているため、インプラントの埋入が困難な状況でした。そこで、後方の智歯があった辺りから(青色⇒)骨を採取して移植し、骨造成を行うこととしました。

下左の写真は、患者様の智歯の辺りから、患者様ご自身の骨を採取し、移植した後の手術写真です。採取した骨片を、小さなチタン製のスクリュー で固定してあります。下中央の写真は、骨片周囲にも骨が新生しやすくなるよう、特殊な膜で覆ったところです。下右の写真は、移植後のレントゲン写真です。

骨移植手術数か月後に、移植した骨片が周囲骨に生着したので、インプラント埋入手術を行いました。下左の写真は、移植した骨片の数か月後の状態。周囲の骨と一体化して、十分な骨量が確保されていました。下中央の写真は、そこにインプラント体を埋入した後の写真。下方を走行する神経を損傷することなく、埋入が可能になりました。下右の写真は、インプラント埋入術後のレントゲン写真です。

下の写真は、インプラント埋入術後、インプラントが骨に生着したので、二次手術を行った後の写真です。骨吸収の大きかった部位に、きっちり3本の インプラントが植立できました。

下左の写真は、上部構造完成後の写真です。見た目も、咀嚼感もご自分の歯と変わらないと、大変ご満足していただけました。下右の写真は、上部構造完成後のレントゲン写真です。移植した骨片は周囲骨と一体化し、レントゲンでは周囲骨との区別がつかない状態になっています

上の症例のように、骨の高さが不足する場合に、インプラントを埋入する部分の上に乗せる形で骨(ボーン)を移植(グラフト)するのをオンレーグラフトといいます。骨の高さは十分でも、骨の厚みが不足する場合もあり、その時は、側面に貼り付けるように骨を移植しますが、これをベニアグラフトといいます。また、穴状の骨欠損の中に骨を移植するのをインレーグラフトといいます。 以下に、もう1例、ベニアグラフトの症例を示します。

(2)上顎前歯部

下は40代女性の上顎前歯部の写真です。歯根が破折して、ダメになっていた歯を、長年そのままにしていたため、大きく歯槽骨が吸収してしまっていました。骨が薄く、骨量不足で、インプラント埋入は大変困難な状態でした。骨幅、骨量を確保するために、自家骨を移植して、骨造成を行う治療計画としました。

下左の写真は、歯肉を剥離したところです。予想通り、骨が重度に吸収され、クレーターのように大きく、くぼんでしまっているところも見られました。下右の写真は、患者様の智歯周囲から骨を採取して、移植し、小さなスクリューで骨片を固定したところです。これで、歯肉をもとに戻して縫合し、数か月の間、治癒、骨の生着を待ちます。

下左の写真は、骨移植から数か月後の骨片の状態です。移植した骨片が、周囲の骨と一体化して、境目が分かりづらくなっています。これで、骨の厚みが確保されましたので、ここに、インプラント埋入を行いしまた。下右の写真が、インプラント埋入後の写真です。

下の写真は、インプラントの生着を待って、完成した上部構造です。下左の写真のように、大きく唇を持ち上げると、自然な感じがやや不足しますが、下右の写真のように、話したり笑ったりしても、普段の状態なら、問題のないレベルまで仕上がっていると思います。

2 サイナスリフト

人間の上顎骨の臼歯部(奥歯)の上方には、上顎洞という空洞(サイナス)があって、その下方の骨は薄くなってしまっていることが多くあります。そのため、この部位にインプラントを埋入し、安定を得るためには、骨の量が不足しているケースがかなりあります。こんな場合、この部分に人工材料、あるいはご自身の骨と人工材料を混合し、填入して骨を造成します。空洞部分をサイナスといい、その底の部分を持ち上げるような(リフトアップする)かたちで骨造成を行いますので、サイナスリフトと呼びます。上顎の臼歯部の外側の骨に窓を開け、そこから骨や、充填材料を補填します。補填材として、患者様自身の他の部位から骨を採取する自家骨を使うことが、以前は多かったのですが、人工材料が改善、改良され、サイナスリフトに自家骨を使用することは、ほとんどなくなってきました。

サイナスリフトの例

下左の写真は50代男性です。左上顎の臼歯を喪失し、義歯を使用されていました。義歯の具合が悪く、インプラント治療を希望されていたのですが、下右のレントゲン写真のように、骨が薄く、インプラント埋入が困難で、インプラント治療をあきらめていました。

そこで、サイナスリフトで骨造成を行い、インプラント埋入のための骨量を確保することとしました。下左の写真は、上顎骨の外側に窓をあけて、上顎洞を明示したところです。ここに骨補填材を填入します。下右の写真は、白い顆粒状の骨補填材を填入したところです。これで6か月ほど、骨補填材が骨に置換されるのを待ちます。

下左のレントゲン写真は、サイナスリフト術後のレントゲン写真。白くドーム状に骨が形成されているのが分かります。これでインプラントの埋入が可能になりました。下右のレントゲン写真が、インプラント埋入後の写真です。十分な骨が確保され、2本のインプラントがきっちり生着しています。

下の写真が、上部構造を作製、完成したところ。とても良く咬めるようになり、審美的にも満足していただけました。

3 ソケットリフト

サイナスリフトと同様に、上顎の臼歯部の骨が薄い場合に行います。サイナスリフトは、上顎臼歯の頬側に大きな窓を開けて、そこから骨や補填材料を入れるのに対し、ソケットリフトは、インプラントを埋入するために開けた穴から、骨や補填材料を填入しますので、サイナスリフトより患者様の負担が少なくて済みます。できれば、患者様の負担の少ないこの方法で、上顎臼歯の骨造成はすべて行いたいところですが、ソケットリフトを成功させるためには、ある程度骨の厚みが必要で、症例が限られてしまいます。紙のように薄い骨であったり、薄い部分が広範囲であったりする場合は、やはりサイナスリフトの方が、確実な場合があります。 以下にソケットリフトの症例を示します。

ソケットリフトの例

60代女性。下左の写真が、手術前のレントゲン写真です。矢印の部分にインプラントを埋入したいのですが、骨の厚みは不十分です。ある程度の骨の厚みはありますが、インプラントを埋入するには、やはり骨が不足しています。そこでインプラント埋入手術時に、インプラントを埋入する穴から骨補填材料を填入して、ソケットリフトを行いました。下右写真が、手術後の写真です。矢印部分、インプラント周囲にドーム状に補填材が白く写り、インプラントがきっちり埋入できています。

4 骨補填材料による骨造成

骨欠損部が、4面ともご自身の骨で囲まれていて落とし穴を掘ったような状態であれば、下顎、上顎に限らず、自家骨を採取する必要はなく、骨補填材料のみを用いて、骨造成を行います。

骨補填材のみによる骨造成の例

下の写真は、20代女性。下左写真矢印部、右下顎の小臼歯と大臼歯の虫歯がひどくて、歯を支える骨まで吸収されてしまっていました。骨の吸収が大きく、インプラント埋入が困難でした。下右写真矢印部、抜歯をした後、ここに骨補填材料を填入し、骨造成を行いました。

下左の写真は骨造成後、インプラント埋入して、数年経過したレントゲン写真です。インプラントは安定し、補填材と周囲骨との区別はまったくつきません。下右の写真は、完成した上部構造です。咬む力はもちろん、審美的にも十分ご満足いただけました。

5 リッジエクスパンジョン

上顎前歯部で多く見られるのですが、骨の高さはあっても、骨の幅が非常に薄くて、鋭利な刃物のような形(リッジ状)をしていて、インプラントを埋入 するのに、必要な厚み(骨幅)が不足している場合があります。この場合に、薄い顎骨を2枚おろしにするように押し開いて拡大し(エキスパンジョンし)、骨幅を確保してインプラントを埋入する方法です。開いた空間には骨補填材料や自家骨を充填しておきます。

★以上に、代表的な骨造成法を紹介しましたが、当然のことながら、他にもまだまだ種々の方法が存在します。そして、今後もさらに様々な新しい方法、材料が開発、考案され、改善、改良が進んでいくことでしょう。それに対応できるよう、日々研鑚に努め、患者様にとって、最良、最適な方法を提供できる歯科医院であり続けることが使命であると考えておりますし、それだけの知識、技量を備えていると、自信を持っております。

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